お知らせ2015年、地域資格「GPM」(グローカルプロジェクトマネジャー)のプログラムがスタートしました。

活動について

大学間連携共同教育推進事業のご紹介

大学間連携共同教育推進事業とは

本事業は、京都経済4団体と大学が協力し、確かな公共マインドと冷静なビジネスマインドを備えた、地域経済を支えるグローカル人材を育成することを目的としています。そのために、産学公が協働して「教育の社会化」のための体系的な教育プログラムを開発し、プログラム修了者に「グローカル人材能力」資格を付与するための地域資格制度を創設します。

また、産学連携による特定非営利活動法人グローカル人材開発センターを設立し、科目開発支援や産学公民連携のためのコーディネート機関として大学間共同教育の成果を共有し広く社会に発信する地域拠点とします。そして、教育プログラムについては外部機関による厳格な質保証を行います。

活動目的

大学間連携共同教育推進事業は、専門教育の実践的改革を通じて、グローカル人材を育成することを大きな目標として掲げ、そのために、学外にマルチ・ステークホルダー型のNPO 法人を設立し、専門教育を本格的に社会化していくことを目指すものです。

京都には、地域に根ざしながら世界的に活躍する先進的な企業が集まっています。また観光業、伝統産業、ベンチャー企業に至るまで、幅広い産業が地域経済を支えています。さらに日本有数の大学の街なので、日本全国の若者や世界中の留学生が京都に集まってきます。これらのことから、京都はまさにグローバル+ローカルである「グローカル」な街の代表といえます。

しかしながら、京都で学んだ学生がその後も京都に留まる割合は三割程度と低く、京都企業は優秀な人材確保に苦心している、というのが現状です。

大学と企業を結んで行うインターンシップ等は盛んに行われていますが、大学の専門科目のもつ専門性や学問性を十分に活かした形なっているとは言い難いのです。現在、本格的な人材育成を行う上で、文系教育、とくに社会科学系教育にとっての大きな課題は、専門教育と現実の社会のニーズ、特に経済界の人材ニーズとの橋渡しです。つまり、アカデミックな専門教育の中にキャリア教育を本格的に組み込み、地域経済の将来を骨太に構想できる人材を育成することが、まさに必要であるといえるでしょう。

私たちは、公共マインドを持って地域社会に根付きつつ、グローバル経済に対応する冷静なビジネスマインドをもった人材を「グローカル人材」と呼んでおり、その育成方法を京都経済界とともに考えてきました。そして現在、「グローカル人材」という呼称は、京都経済同友会の組織する「京都における産学公連携就職支援のあり方についての調査・研究会」でも共有されるまでになりました。

グローカル人材を育成するためには、大学は専門科目の開発を大学外の人たちと、積極的かつ継続的に行う必要があります。京都という地域社会で活躍する人材育成のための専門教育開発は大学だけの問題ではなく、グローカル人材の育成という課題を共有した経済団体や地元企業とも連携しなければ、大きな成果につながっていきません。このような大学教育の改革の方向性を、われわれは「教育の社会化」と呼ぶことにしました。

大学間連携事業として、大学外の多様な人たちとの継続的かつ組織的な協働によって、養成するグローカル人材を明確にし、そのための科目設計そのものを進めていくことで、キャリア教育と専門教育とが結びついた人材育成プログラムを行うことができるようになります。

そこでわれわれは、社団法人京都経済同友会、京都商工会議所、京都経営者協会、公益社団法人京都工業会4つの経済団体とともに、多様な人材が関わるNPO 法人「グローカル人材開発センター」を設立し、経済界や行政とともに、PBL(Project Based Learning) をはじめとした実践的アクティブ・ラーニングに力点を置いた、専門教育プログラムそのものの開発支援に乗り出すことを決めました。大学教育を支えるセンターを大学内ではなく大学外に作ることで、地域社会が大学教育を支える形を、本格的かつ組織的に創り出そうとする取り組みです。

また、このセンターがあることによって、その成果は大学連携による教学改革にとどまることなく、経済界においても共有・検証され、そのフィードバックを得てさらなる革新を進めるきっかけになると考えられます。こうして教育プログラムがさらに改善され双方向型の改革となることで、大学と地域経済をともに改革することにつながっていくと考えられます。

活動計画

平成24年度:産学公連携によるグローカル人材育成を核とした教育の社会化の研究

  • NPO 法人「グローカル人材開発センター」設立
    • 設立記念シンポジウムの開催
    • 産学公連携就職支援機構(仮称)設立のための研究・試行事業
    • NPO 学生事業部活動:連携大学内活動の調査
    • PBL の実施支援とふりかえり
  • 資格プログラム開発事業
    • 各大学、経済界からの情報収集、課題整理
    • 欧州資格枠組(EQF)とアクション・ラーニング(PBL)についての調査
    • 資格の枠組みの設計
  • 経済団体との共催教育開発事業
  • ゼミ活動等専門科目におけるアクティブ・ラーニング教育の実践支援事業
  • 以上の目的のための運営協議会・幹事会(計10回程度)

平成25年度:産学公連携によるグローカル人材育成を核とした教育の社会化の研究・試行

  • NPO 法人「グローカル人材開発センター」本格始動
    • 産学公連携就職支援機構(仮称)設立のための研究・試行事業
    • NPO 学生事業部活動:企業再発見事業
    • PBL の実施支援とふりかえり
    • 経済界との本格的学生ワークショップの実施
  • 資格プログラム開発事業
    • EQF との接続性をにらんだ学習アウトカムの設計
    • 資格の枠組みの設計
  • 経済団体との共催教育開発事業
  • ゼミ活動等専門科目におけるアクティブ・ラーニング教育の実践支援事業
  • 以上の目的のための運営協議会・幹事会(計10回程度)

平成26年度:産学公連携によるグローカル人材育成を核とした教育の社会化の研究・試行

  • 連携各大学における資格プログラムの試行
    • 先行できる大学:京都産業大学、龍谷大学、京都府立大学を想定
  • 産学公連携就職支援機構の設立
    • 機構設立と連動した、本取り組みに関するシンポジウムの開催
    • 就職マッチング・システムの試行的稼働
  • NPO 法人「グローカル人材開発センター」による支援機構事業と本取り組みのブリッジ
    • NPO 学生事業部活動:企業再発見事業
    • PBL の実施支援とふりかえり
    • 経済界との成果報告会・シンポジウムの実施
  • 経済団体との共催教育事業
  • ゼミ活動等専門科目におけるアクティブ・ラーニング教育の実践支援事業
  • 以上の目的のための運営協議会・幹事会(計10回程度)

平成27年度:地域資格の本格稼働と大学間連携の実質化、就職実績の調査

  • 連携各大学における資格プログラムの実施(連携全大学)
  • 産学公連携就職支援機構
    • 就職マッチング・システムの稼働
  • NPO 法人「グローカル人材開発センター」による支援機構事業と本取り組みのブリッジ
    • NPO 学生事業部活動:企業再発見事業、各大学専門ゼミ活動との連携
    • PBL の実施支援とふりかえり
    • 産学公連携就職支援機構の就職マッチング・システムの実績検証、改善点の洗い出し
    • 経済界との成果報告会・シンポジウムの実施
  • 経済団体との共催教育事業
  • ゼミ活動等専門科目におけるアクティブ・ラーニング教育の実践支援事業
  • 以上の目的のための運営協議会・幹事会(計10回程度)
  • 外部委員会による中間評価

平成28年度:地域資格を核とした産学公連携教育カリキュラムの定着による教育の社会化

  • 連携各大学における資格プログラムの実施(連携全大学)
  • 産学公連携就職支援機構
    • 就職マッチング・システムの改善・改良
  • NPO 法人「グローカル人材開発センター」による支援機構事業と本取り組みのブリッジ
    • NPO 学生事業部活動:企業再発見事業、各大学専門ゼミ活動との連携
    • PBL の実施支援とふりかえり
    • 経済界との成果報告会・シンポジウムの実施、広報事業の本格化
  • 経済団体との共催教育事業
  • ゼミ活動等専門教育の実践支援事業
  • 以上の目的のための運営協議会・幹事会(計10回程度)
  • 連携各大学に連携各大学における就職率の向上検証(平成23年度時に比較)
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