お知らせ2015年、地域資格「GPM」(グローカルプロジェクトマネジャー)のプログラムがスタートしました。

活動記録 (京都産業大学)

『グローカルPBL演習2013』 講義内容

講義日時:9月19日 第1回

中谷教授より講義の概要・「グローカル人材とは何か?」の導入レクチャーの後、受講生に向けて仕事をする上で必要な能力について問いかけがあり、これからPBLを行う上での社会人としての理想像を再確認しました。PBLで取り上げたい課題についても積極的に話し合いがなされ、IT・京都の魅力発信・エネルギー問題等、多岐にわたる課題が挙がり、受講生の社会的な課題に対する積極性を伺うことができました。

講義日時:9月26日 第2回

今学期の動き方についてアナウンスがなされ、受講生のPBLに対する意識がより高まりました。前回のPBLで取り上げたい課題を勘案し、「京都の観光ツアー」がメインテーマと決まりました。どんなツアーが考えられるかのブレーンストーミングが全体で行われ、職人体験や先端技術の見学、町屋店舗など、受講生の京都観光のイメージを基に、様々なアイデアが出されました。2グループに分かれ、京都の観光業界における現状、府・市の現状、課題の抽出、実施政策についてそれぞれ調査するという課題が出されました。

講義日時:10月3日 第3回

前回の課題について調査報告が行われ、両グループ共にそれぞれの観点から京都観光の現状と課題を洗い出し、PBLでの解決すべき問題点を導き出していました。現状と課題を認識し、京都観光の全体のイメージがつかんだところで、正式に6名1チームを2組、計12名でPBLを進めることになりました。京都観光の方向性を基に、チームごとに「修学旅行ルート開発」と「インバウンド観光」にテーマを分け、今後は進めていくことになります。全体課題として、両テーマにおける課題の洗い出し、アイデア出し、行政・政府の政策、ターゲット(性別や年齢等)を絞ること、また、テーマごとには、ルートを調べる(修学旅行)、諸外国の取り組み(インバウンド観光)を調査するという課題が出されました。

講義日時:10月10日 第4回

前回までの講義で再確認した京都の問題点や解決すべき課題に対して、株式会社JTBを中心とした企業が、事業として成り立つ提案をすることが今後の目標です。

その中で、各チームの課題について誰をターゲットにするのか、そのターゲットを基にどういったアイディアが考えられるのかが、チームごとにプレゼンされました。

発表後には中谷教授から、「ターゲットに対するニーズの有無」や「根拠を示す数字の提示」、「提案内容のコンセプト」など、プロジェクトを進める上での基本的な内容についてフィードバックがありました。

講義日時:10月7日 課外

株式会社JTBへの訪問日が決まり、本格的に内容を固めていくことになります。また、前回のプレゼンの反省・改善を基にブラッシュアップされた新たな提案内容を発表し、コーディネートや科目開発を行うグローカルセンター職員とSAからフィードバックをもらいました。「パワーポイントの見せ方」や「わかりやすい提案内容を示す必要性」など、内容を聞く側としての客観的な指摘がありました。

その他、チーム内の正式なリーダーが確定し、「そのリーダーが選ばれた理由」と、「リーダーの決意表明」をビデオ撮影しました。

講義日時:10月24日 第5-6回(連続講義)

前半が講義で後半が企業訪問の回でした。講義では、NPO法人グローカルセンターのスタッフより、学生のプロジェクト案やプレゼンテーションの方法について、指摘・アドバイスがありました。スライドの一枚一枚を丁寧に振り返りながら、プレゼンテーションの完成に向けて、客観的かつ的確なアドバイスがなされました。

学内での講義の後、学外実習として修学旅行ルート開発における訪問先の一候補である土山印刷株式会社へ向かいました。社長からの挨拶と各部門担当者の方々より部門ごとの仕事内容の説明を受けた後、実際に工場内を見学させていただきました。最後には、若手社員3名の方々と仕事観をめぐって活発な議論を交わし、現在取り組んでいるPBLへの助言やこれから進路を考えるうえでのアドバイスなどをいただきました。

講義日時:10月31日 課外

本プロジェクトの中心企業となっている株式会社JTB西日本京都支店を訪問しました。普段見ることが出来ない企業のオフィスを見学させて頂き、多くの資料やファイル、真剣にパソコンに向かう社員の働く姿に、学生は将来の自分の働く姿を重ねて見ているようでした。

また、見学後の企画案プレゼンテーションでは、緊張し言葉に詰まりながらもしっかりプレゼンする姿勢に、今までの講義の成果が表れていると感じられました。

各班のプレゼン後、社員の方より質問及びフィードバックとして、「インパクトが少し弱い」「目的、コンセプトを明確に」という企画案の甘さが主に指摘されました。学生からの質疑応答も活発に行われ、貴重な企業人の生の声を聞くことができました。

最後に、法人営業部 営業一課長の淺沼氏よりJTBの概要・旅行業の現状・その現状を踏まえた同社の今後の展望についてレクチャー頂いた後、参加して頂いた社員の方からも一言ずつコメントを頂きました。全体的な完成度は高いというご意見を頂く一方で、「求められているニーズをもっと深堀する」「顧客目線で考える」など、グローカル人材における「ビジネスマインド」の視点でアドバイスを頂きました。

講義日時:11月7日 第7回

主にJTB訪問時のフィードバックとグループワークを行いました。

社員の方やグローカルセンターの職員からの指摘やアドバイスをSAがまとめてフィードバックした後、グループワークは二部構成で行いました。

ワークIでは「フィードバックの内容・これまでの活動の情報」を整理し、そこから導きだされる「各班の課題を抽出」を、ワークIIでその「抽出した課題を解決する方法とそれらを進める為の今後のスケジュール」を考え、まとめたものを各班発表しました。今回のワークで各班の課題がよりクリアになり、次回以降のスケジュールが立てやすくなりました。

プロジェクトを進める上で、定期的に情報整理を行い、進捗度を調整することの重要性を改めて感じた講義となりました。

講義日時:11月14日 第8-9回(連続講義)

プロジェクトが中盤に差し掛かる中で、各班の企画案のアイディアが頭打ちになっているように見受けられます。そこで、これまでと趣向を変えアイディア出しや企画案の話し合いではなく、議論をする上での方法論に重きを置いた講義が行われました。

まず、「良い議論とは何か?」というテーマについて、各班で議論した後、中谷教授より議論する上での3つのポイントが挙げられました。そのポイントと各班の良い議論に対する結論を基にプロジェクトテーマを入れ替え、「相手の班のテーマに対する意見やアイディア」を議題として議論されました。

各班とも議論のポイントをしっかりと押さえた上で、もう一方の班のテーマに対して活発に議論を展開するなど新たなアイディアも出され、両班共に良い刺激となりました。

講義日時:11月21日 第10回

前回の「議論をする上での3つのポイント」を基に、さらに新たな議論をいつもと形式を変えて行いました。各班半分のメンバーがもう一方の班に行き、相手の班の企画案について、質問や意見を述べるという形式を取ったことにより、自分達の班だけではわからない、客観的な視点からの意見が多く出されました。また、意見を言う側は「反論する」事を意識し、相手の足りない部分を指摘するポイントを掴む事が出来ました。議論については、重点的にレクチャーしてきたので、今後も活発な議論が展開されることが期待されます。

講義日時:11月28日 第11回

前半は、前回の宿題であったプロジェクトの中間振り返りシートを基に、各班これまでのプロジェクト全体の振り返りを行いました。振り返りでは、自分の班で振り返りを共有すると共に、前回同様に各班、半分ずつメンバーを入れ替え、相手の班の振り返りに対する質問や反論を行いました。今回は前回のテーマ(企画案について)とは違い、「チーム運営」や「プロジェクトの進捗度」に重点を置いて議論しました。

後半は、行政機関や企業等の選定用シートを基に、調査・協力して頂く団体を選定すると共に、今後のスケジュールを立てることまでを目標としました。中谷教授やSAの助言や活発な各班の議論により、課題がクリアになり、次回の講義には各団体にアポイントが取れる状態にすることが出来ました。

講義日時:12月5日 第12回

前回の講義内での中谷教授やSAのアドバイスを基に、挙げられているいくつかの企業や行政機関について、なぜそこを訪問するのか?何を質問しに行くのか?等、実際の訪問の具体化を行いました。

訪問の具体的な事項がまとまり次第、随時ファーストコンタクトとしてのメールの文章の作成をしました。これには、グローカルセンターからの資料、またSAや中谷教授からのレクチャーを十分に行った上で進められました。

各班とも講義終了後まで残って依頼文を作成し、各行政機関および企業にメール送信を完了しました。

講義日時:12月19日 第13回

JTB訪問から本日までのプレゼン内容(パワーポイントやツアー企画案の内容)の変更点を発表しました。各班とも企業訪問やフィールドワークを重ね、企画案の内容がより深みを増し、完成に向けていよいよ最終段階というところまで作り込まれていました。

今回は中谷教授とSAを中心にフィードバックを行い、これからどの点についてより調査・議論をしていかなければいけないかを厳しく評価しました。2回目のJTB訪問も控えているので、受講生は真剣に話を聞き、また質問に対しても真摯に答えていました。

講義日時:1月9日 第14回

これまで作り上げてきた企画案を、仕上げ段階として本番と同様の形でプレゼンテーションしました。前回のJTB訪問前の講義と同様にグローカルセンタースタッフが参加され、中谷教授と共に企画案やプレゼンの仕方について指摘いただきました。完成度はかなり高くなっていたものの、まだまだ修正する点もたくさんあり、各班のプレゼントとフィードバックで90分の講義が終了しました。

本日行ったプレゼンが最後ではなく、本番は2月17日(月)に予定されている第2回JTB訪問です。各班ともに、講義終了後も気を抜くことなく取り組もうとする姿勢が見受けられました。

講義日時:2月17日 第15回

JTB西日本京都支店に赴き、二時間にわたって、修学旅行班とインバウンド観光班の最終プレゼンを行いました。JTBからは、法人営業部長の中川氏、営業第一課長の淺沼氏、国際旅行課課長の空谷氏の三名にご出席いただきました。また、グローカルセンターからも職員が同行し、本授業の成果と今後の可能性についてJTBと協議しました。全体としては、前回プレゼンより内容がかなり実践的に進歩した点についてお褒めいただき、そのうえで「京都の魅力をどのように伝えるか」という点、および商品として見た場合、さらに詰めていくべき点について懇切なアドバイスをいただきました。前者の魅力についてのご教示は、まさに公共マインドとビジネスマインドの合致というKPBL本事業の目的に裨益するところが大でした。後者については、ターゲットの絞り込みとコスト計算、利益率計算という基本について、あらためてこれをより詰めるように、非常に実践的なご指摘を受けました。

また、これに対して、両班の学生たちも現地調査の結果や既存の類似ツアーなどについてヒアリング調査した結果をもとに落ち着いて応答し、この授業を始めた頃に比べ、知識的にも人間的にも成長した姿を見せていました。コストを抑える方法については、JTBからもスポンサーの獲得など、実際的な提案があり、かなり現実的な商品開発の現場の雰囲気に近いやりとりが続きました。企業として類似企画も存在し、実現可能性についても検討の余地はありうる、ということで、今後の発展が見込まれます。

Copyright (C) Kyoto Sangyo University. All rights reserved.